実はこの1週間、Y太に連絡をとろうと(このタイミングで嫌がらせがやんだのは、Y太が関係しているだろうと思ったので)していたのですが、何度電話やメールをしても、Y太には繋がりませんでした。
久しぶりに連絡をくれたY太は、開口一番「この前話した件で話がある。
明日の○時に~~へ来てくれ」と言いました。それ以外はなんの説明もなく、私は突然のことに少々驚いてしまったのですが、嫌がらせの件と言われれば行くしかありません。
次の日、仕事を終えた私はY太に指定されたお店へ向かいました。
先に着いていたY太の隣にら、若い女の子が座っていました。
私よりも少し年下でしょう。私は咄嗟に「この子が犯人なんだ」と思い、記憶を探ってみたのですが、どう考えても見たことがない子です。
その子は泣いていたようで、お化粧が落ちてどろどろになっていました。
それでも紛うことのない美人さんです。
「何でこんな子が…」と私は余計に混乱してしまいました。
Y太は私が席につくと、私が何も言わないうちからがばっと頭を下げ、「すまん!!」と叫びました。
周りの客が振り向くのも構わず、頭を下げ続けるY太。
そんなY太を見て泣き出す女の子。
わけがわからずひたすら「いや、顔あげてください」とわたわたするだけの私。
Y太がなかなか顔を上げてくれないので、困ってしまい女の子のほうを見ると、
(このとき初めてまともに目が合いました)
女の子が「こっち見るんじゃねーよ!」と泣きながら叫び、テーブルに身を乗り出して私の髪を掴んで引っ張りました。
「誰のせいでお兄ちゃんが頭下げてると思ってんのよ!!」ぎゃーぎゃーわめきながら私の顔を引っかこうとする女の子。