誰もいない時間のようなので独り言をさせてほしい。
俺と嫁は「そろそろ子どもがいる生活にしよう」ってことで結婚から3年目で子どもをもうけた。
生まれてきた子は嫁には言わなかったが俺希望の女の子だった。
(生まれた時は(も)大変だったがこの辺は割愛する)
俺は本当に娘を可愛がった。
家事は何も手伝わなかったが、娘を3歳までは毎晩風呂に入れた。
3歳の誕生日を迎える頃から「この子は何かある気がする」と嫁が言いだした。
はっきり言って「なに言ってんだ?!」と思い相手にしなかった。
その頃の娘はちょっと用心深いというか、汚れることに微妙な感じで、俺は波乗りを趣味にしてるんだが、車から降りて砂粒が手についただけなのに涙をポロっと溢すような子だった… 俺は「女の子らしい」ぐらいに思ってた。
他にも今から思い起こせばってことばかりなのだが、当時の俺は嫁の言葉も娘の同年代の子とは違う何かになにも気づいていなかったんだ。
嫁からの言葉というか訴えにも耳を傾けず、娘が抱えていた病気(熱性けいれん・喘息)にも「子どもならありがちだろう」と楽観視していた。
これは嫁の実家は医者が多く、嫁は医療従事者ではないがそっち方面の知識もあり、子どもに何かあっても最適な対処をしていたこともあるかもしれない。
実際、医者からも嫁の子どもの具合が悪い時の対応評価は常に高かった。