俺はある事件を起こした。
酔っぱらって、器物破損をしてしまった。
しかも壊したのは、今の彼女と付き合う前に付き合っていた女の車だった。
当時の事は、本当に酔っぱらっていたのであんまり覚えてない。
飲んだ帰りにフラフラ歩いていたら前に付き合ってた女の車を偶然見つけた。
この女には、かなり金を使ったのにいざ結婚となったら、子供がいる人とは結婚できないと言われ
振られてしまった。
俺に子供がいることはわかってた癖に。
俺はかなりムカついた。
忘れようと思ったが、酔っぱらって、女の車を見つけたらその時の感情が蘇ってきた。
その辺に落ちてた鉄のパイプを拾いフロントガラスをめちゃくちゃに叩いて逃げた。
今も思う。
何故、俺は我慢出来なかったのか。
ある日、警察がきて、俺は連れていかれた。
ここから三ヶ月、俺は留置場にいる事になる。
面会に来た彼女に、めちゃくちゃに怒られた。
泣きながら罵倒された。
当然だと思った。
しかし俺は彼女と別れたくなかった。
虫のいい話だが、彼女を失ったら俺はどうしていいかわからない。
警察から出たら、精一杯の償いをしようと思った。
三ヶ月後。
俺は当然の様に、長年勤めてた会社を首になり無職になった。
代わりに彼女がバイトを増やして働いてくれた。
職を探したが、40歳を越えての職探しは本当に大変だった。
何もしない日々が続く。
俺は虚しさをまぎらわせる為に、趣味にぼっとうしていった。
朝からビ/ー/ルを飲み、好きな映画を見ていた。
俺は長年働いていたきたんだから少しくらいゆっくりしていいような気もしていた。
休んでる間に、バイクの大型免許もとった。
彼女にはかなり叱られたが、俺の夢だった。
今思うと、俺なにやってんだろうと毎日後悔してる。
毎日何もしなかった。
本当にしなかった。
娘の世話すらしなかった。
彼女の体に、限界が来てるのも知らなかった・・・