怖かった。
また机を投げられるかもとか、蹴りに来るかもしれないとか、Bの周りには一緒になって私を蹴ったり水かけてきた男子もいたから。
でも、今日はBたちと私の間に机があるから少しはまぬがれられるって妙な安心感があった。
足ががくがく震えてたけど、Bの眉間を見て言った。
私「私は、Bの事が嫌いです。怖いです。だから逃げ回ってました。」
Bが物凄く驚いた顔をした。
周りにいた男子がいっせいに
「生意気だ!」とか
「喋るなよ、耳が腐る!」とか怒鳴りだした。
私「そうやって、責められるのも、酷い事されるのも嫌だったから、逃げ回ってました。」
怒鳴った。
泣きながらだったけど、Bから目をそらしたら負けだと思って一生懸命大きな声を出した。
私「整形しろって言われても、家がぼろいから建て替えろって言われても、私にはどうしようもないです。
目ざわりだって言われたから大人しくしてたら気味が悪いって言われて、学校来るなって言われたり、頭悪いんだから勉強しろって言われたり、あなた方に言われる筋合いはないです。
敬語で話すのが気持ち悪いと言った人も居ましたが、これは親しくもないのにタメ口で話すなって言われたからです。」
男子が野次を飛ばすのを止めた。
Bが目を逸らしたけど、それでもBの事を見続けた。
女子の方から、「え、そんなこと言われてたの?ひどくない?」とか
「そういえば○○さんって何で嫌われてんの?」とか
「がんばれ」とかいろいろ聞こえてきた。
答えなきゃダメかなって思って、怒鳴るのを止めて、泣いてぐしゃぐしゃの顔も拭いて、普通に話すことにした。
私「何が発端だったかは、私も分かりません。小3の時に家がぼろいって言われだして、そこからバイキン扱いされ始めましたから。」
D「え、そんなの○○さんのせいじゃないじゃん。」
女子「そんな前からなの!?すげー男子鬼じゃん!!」
女子「○○さん、無視してごめんね!」「ごめんね、私も無視したことある!」
女子の何人かが謝ってくれたけど、
私「逆に巻き込まれてたかもしれないから、無視するのも当然です。むしろこんな風に騒ぎにしたり、謝らせてごめんなさい。」
何人かの女子は泣き出してた。