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携帯からでとろくてすまん。
Dさんは呆然と立ち尽くしたまま、Bさんの単なるやっかみに過ぎない文句を聞いていたけれど、
Bさんが「いつも他人を見下したようなDの態度が気に入らない」と言ったとたん、Dさんの目が据わった。
Dさんは私をやんわり横にのけて、笑顔でBさんに言い放った。
「そんなにお金がいるなら、それはあなたにあげます」
一瞬、Bさんが卑屈に笑って、床にかがんで落ちた札に手を伸ばした時、Dさんがさらに一言。
「それ、恵んであげます。這いつくばって感謝なさい」
全員、その場に凍りついた。
おとなしいばかりでいつも柔和な表情のDさんしか見たことなかった私は、この日はじめて毅然としたDさんをみた。
多分、他の人もこんなDさんを見たのははじめてかもしれない。
Bさんは腰をかがめて手を札に伸ばした体制のまま固まり、顔だけゆっくりDさんを見上げた。
「本当に人を見下すというのはこういうことです!」
Dさんは堅い表情のままでボロボロ涙を流していた。
Bさんは……一瞬で首まで真っ赤になって、盛大に発狂しながらAさん宅を飛び出していった。
文章書くの上手だね。
Bさんが飛び出していった後、ぺたんと床に座り込んでボロ泣きするDさんを宥めるのに大変だった。
Dさんはおそらく最初からの、しかも最大のBさんの被害者。
転勤族で一番あとからグループに入った、見るからにお金持ちなDさん。
おっとりしてて、今まで転勤先でなかなか友達ができなかったので、
私らハンドクラフト仲間ができたのがとても嬉しかったらしい。
特にこの土地で最初に声をかけてくれたBさんを大切に思っていたから、
たまに小物や小銭がなくなっても、初めてできた友達を無くすのが怖くて言い出せなかったらしい。
犯人探しが始まりそうになった時に抵抗したのも、Bさんからみんなに謝ってくれるのを待ちたかった、と。