一晩寝て冷静になり、彼女はもうアホになったと判断したが
彼女の家に行って(彼女は実家住まい)話をすることにした。
さすがに納得できないし。
でも彼女は出てこなく、両親に話をすることになった。
10万渡して終わりですか?ごめんなさいを聞いてないですよ。
でも、返ってきた言葉は
「事情はわかった、でも娘の幸せのために別れてくれ」
だけだった。
本当にそれだけ繰り返してた。
男もその後顔見せどころか謝りにも来なかった。
その後、彼女は同じバドミントン部だったので、
怪我のことを聞いてきた部員全員にこの話をした。
彼女は部を辞めた。
学科も同じだったので、同じくゼミや講師の先生、友達にも話した。
彼女は学校を辞めた。
その日に、男があの時以来初めて俺の前に現れた、
というか俺の部屋の前で待ち伏せてた。
開口一番「もう彼女に近づくな」と来たので
「俺は彼女に近づいてない」と言い返したらなぐられた。
お前のせいで彼女が、とかなんとか言ってたと思うけど
痛くてよく覚えてない。
おかげで肘の完治が伸びた。
半年位後に、友達から彼女の結婚式の案内状が来てる、
と教えられた。
こっそり参加することにして、友人のスピーチを代わってもらい
「このたびは結婚おめでとうございます。
婚約中もいけしゃあしゃと浮気をなさり、彼氏の肘をぶち壊しておいて謝りもしない新婦、
ならびに逆恨みで私を襲ってくださった新郎は、今幸せの絶頂にいることでしょう。
お二人のおかげで、私は7年続けたバトミントンを諦めるほかなくなりました。
講義についていくのも大変で、周りの友人たちの助けがなければ
大学も辞めなければならないところでした。
今でも肘をまっすぐ伸ばすことができません。
これだけのことをやっていただいたのですから、お二人にはぜひ幸せになっていただきたいものです。
ですが、これからお子さんが生まれた場合には
誰か他の人に育てていただいた方がよろしいかと思います。ろくな人間になりませんので。」
と言ってきた。