この間のこと。
やや混雑した電車に乗っていたところ、
目の前に立っていた女子高生がいきなり
こちらを向いて叫んだ。
「てめえ、触ってんじゃねえよ!」
はぁ?と思ったが、彼女の友人らしい二人が横から
「マジさいてー!」
「タヒねよクズ男!」
と騒ぎ始めたので、
次の駅で降りることにした。
女子高生達は、ホームに降りるやいなや
金を要求してきた。
「警察に訴えてもいいんだよ!」
「あんたの人生滅茶苦茶だね」
しばらくそのヘラヘラ笑う様子を眺めていた。
こいつら常習犯だ。
彼女たちは軽蔑されているのに気付いたのか
「なんとか言えよ、変態男」
と言いながら
再びこちらに詰め寄ってきた。
そのタイミングを見計らって私は彼女の手を掴み
自分のムネに押し当てた。
「私、女なんだけど」