幸いな事に父はそんな母親に物凄く注意したり、
私の精神的なフォローを
家にいるときはしてくれた。
商社マンで忙しいのに、
遠足のお弁当や早く帰宅出来た時は
夕飯も作ってくれた。
父が遠方に出張で当分帰らない時は、
絶望感で家に帰るのも嫌だし
毎日泣いていた気もする。
防衛本能なのか今でも分からないけれど、
中学生の頃には
「母親はタヒんだ。家にいるのはただのおばさん」
と思い込むようにした。
いつの間にか離婚していて、
いつの間にか父との二人暮らしになっていた。
父は仕事もセーブしてくれて、
なるべく一緒にいる時間を
増やしてくれていたな。
とにかく私の中では
今の今まで母親はタヒんだ
という事になっていた。
ところが、それから20年以上経ち、
役所から連絡があった。
生活保護を申請したようだ。
「お母さんに援助はできませんか?」と・・・