(177?、55キロ位)
スポーツジムと合わせてボクシングに通い、毎日走ってた。
ドンドン体つきも変わっていって、楽しそうにするようになった。
ジムで友達も出来たらしく、嫁自身も変わっていった。
俺はそれが嬉しかった。
嫁がかなり力をつけた時、嫁実家に行く用事があった。
毒親の嫁父と会うのは俺も嫌だったが、年に二回位だから我慢した。
嫁も嫌がってたが、我慢してた。
嫁実家に行くと、嫁父は暴君ぶりを発揮していた。
嫁母に、酒を持ってくるのが遅いだとかなんとかで、タヒねとかタヒねとかずっと言ってた。
それを嫁は制してた。
けど、嫁父には聞かなかった。かなり具合いが悪かった。
その時、嫁父が俺に話をふってきた。
仕事の話とか。俺は、まあまあ普通にやっています。みたいな事を言ったら
「どうせ、今すぐにでも潰れそうな会社なんだろ?お前みたいなマヌケ面な奴にも勤まるような会社だもんなー。」
と笑いながら言われた。
俺は一気にムカついたが、押さえるのに必死だった。
そしたらその瞬間、嫁がコップに入ったビールを嫁父の頭からぶっかけた!
「な!何すんだ貴様!!!」
「うるせーよ!さっきから聞いてたらオメーはなんなんだよ!」
ぶちきれる嫁。
立ち上がる嫁父。
それに合わせて嫁も立ち上がった。
まずい!と思ったけど、もう遅かった。
嫁父が嫁に向かってキックした。
それを嫁は腕で完璧にブロック。
今までは、嫁をボコボコに出来てたのに、完全にブロックされた嫁父唖然。
ポカーンとしてる嫁父目掛けて、嫁がパンチした。
思いっきり顔面に入ったパンチ。
完全に修羅場。
でも勝ってるのはどうみても嫁。
嫁父も年取っても体力なくなったのか、完全にヒーヒー言ってる。
嫁父、鼻血だして倒れる。
嫁は泣いていた。
一言ボソッと、「か、勝った…。」
と言っていた。
その後、倒れてる嫁父に、嫁母がタオル持ってきたりしてたが
嫁父完全拒否。
娘に負けたことが最高に悔しかったらしく。鼻血を拭くと、外に飲みにいってしまった。
それから嫁が、唐突に嫁母にいった。
「お母さん、もう、離婚しなよ。」
すると、父に勝った娘に頼もしさを感じたのか、嫁母は
「わかった。」とだけ答えた。
その後、嫁父と嫁母はアッサリ離婚した。
前々から暴力をふるっていた事もあって、嫁父は完全に不利だった。
嫁母は近くに越してきて、たまに遊びにくるけど、結婚して数年経った嫁みたいに、段々性格が明るくなってきた。
嫁父はどうしてるか、今は知らない。