契約社員のA『こんなに頑張ってるのに何で正社員になれないんですか!』上司の俺「あくまでも現場の判断だ」→俺「契約を切る」A『‥はぁ?(カッターカチャカチャ‥)』→結果…

 

話によると就活の時期に世話になっていた祖母が倒れ、父子家庭だった為、Aが協力して介護をせざるを得ない状況になってしまいまともな就活が出来ず、内定の無いまま卒業してしまったらしい。

 

ウチの会社には派遣から契約社員→正社員に登用する制度があったのだが、文字通りの即戦力で成果を上げ続けていた奴が正社員になるのは時間の問題と言われていた。

 

Aは俺の部下として働いていたのだが、奴が派遣から次のステップの契約社員に上がるには3年かかった。
普通は優秀な派遣なら1,2年程度で上がるのだが、
「現場の判断」
で3年目にやっと昇格となった。

 

Aが所属していた派遣会社はあまり良い会社じゃ無かったらしく、会社が払っていた残業代をA本人に
ほとんど支払わず手取り20万も無い状態でずっと働いてたらしい。

 

実家の方も父子家庭や祖母の介護費用の問題であまり良い経済状況では無かったらしく、正直かなり生活は苦しかった、とAは後で飲みの席で語っていた。

利用者100万人

 

Aは契約社員になってからますます頭角を表していった。
A個人に付いている客も多く、成績は常にトップクラスだった。
Aはその分懸命に働いて残業もこなしていたんだが、定時が過ぎた後はAに
「分かってるな?」
とだけ言ってやると、Aはタイムカードを押した後再び勤務に戻った。
残業代を抑制させる為の処置だった。

 

まあAだけじゃなく契約社員には多かれ少なかれそういう事をやっていた。
以前は派遣社員にもやっていたそうだが、それをやっていた別の上司が派遣会社側から訴えを起こされ大問題になったので派遣にはやっていなかった。
実質契約社員は残業カットをされている状態だった為、契約社員の中には「派遣に戻りたい」と言う人間もいたぐらいだった。

 

とは言え、昇給・各種手当てが無いのとボーナスの査定基準が正社員と違う以外は、概ね正社員と変わらぬ待遇だった為、問題となる程の不満は出なかった。

 

契約社員で成果を上げると、短い人間で半年、大体1年ぐらいで正社員への昇格への道が開けるのだが、Aには
「現場の判断」
で2年目、3年目になってもその声がかからなかった。

 

引用:MOJOLICA MOJORCA
画像出典:photo AC

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