弟は怖がって何もできなくなったから、仕方なく横にいた俺がバトンタッチ。
俺、卒業したら893かスポーツ選手かって言われるヤンキー&スポーツ強豪校で柔道やってた。
爆音響く校庭で「ヨロシクー!!」て叫びながら集会やってる横で毎日稽古してたもんで、そんな脅しは聞き慣れてて怖くもなんともない。
万一肉体言語で来られても半グレごとき完全に対処可能。
なもんで、あーそうわかったから保険でも何でも使ってさっさと弁償してね、取り下げてほしいなら相応の誠意見せてねって具合に適当にあしらってたら、舐められたと思ったのか相手完全ブチ切れ。
そして全員揃ってわめきながら帰っていったこの翌日、連れて来ました。本職を。
バックにいるという893を。
そしたら893、俺の顔見た途端直立不動になって「お久しぶりです!」て大きく頭下げた。
そいつ俺の後輩だった。
俺はそいつのこと知らなかったけど、母校のヤンキーにとって柔道部員は絶対に手を出しちゃいけない存在だったから向こうはよく覚えてたらしい。
ふたつ上の副主将は
「柔道部なんてハダカで挑めば楽勝www」
て喧嘩売ってきた同級の族の幹部をパンチだけでボコボコにしてたからね。
そもそも体つきからして違うし。