私は一瞬『あ、じゃあどうぞ〜』と愛想良く譲るか迷ったが、なんかモヤモヤがあり、行動に移せず、携帯を見たままフリーズしてしまった。
とりあえず、聞かなかったことにしよう。
しかし。
おじさん『ちょっと、ねぇ!君!君だよ!このボクが並んでいてかわいそうだろ?前に入れてあげなよ!』
キター…
正直、ここで譲るのが多分無難で正しくて柔軟な対応なんだろうな。と思ってモヤモヤをごまかしていた私だったが、
おじさんの口調にも腹が立ってしまい、男のコには申し訳ないけど、そんなつもりは消え失せた。
私「え?なんでですか…?」
私の反論におじさん着火。
おじさん『は?子どもが長い列に並ぶのが、かわいそうだと思わないのか!この人でなし!』
おお、短気なのか。
私『1番後ろのあなたがいうセリフでは無いですよね。子供の前でいう言葉ではないんじゃないんですか?』
おじさん『うるせぇ!ばか!』←ほんとにこう言った
次に男のコにしゃがみこんで話しかけた。
私「ごめんね、困っちゃったね。ボクが先にお買い物する?」
男のコ『…(無言で首をふり)ううん!平気だよ!』
困ってるけど笑顔があったので、ほんとに申し訳ない気持ちに。後ろでずっとおじさんは怒鳴っている。バカとかバカとかこのやろうとか。
私「そっか、偉いねぇ。順番守れるんだね。お父さんやお母さんも素敵な人なんだね。」
男のコ『(はにかんで頷く)』
この辺りで前をみたら、既に私のカゴがレジに取り掛かられていたので、お会計の準備を始めた。
相変わらずおじさんは怒り続け、周りの人もチラチラおじさんを見ている。
お金を支払ってカゴをサッカー台に乗せ、ビニールに詰めていると、男のコがクッキー一つを早々と買っていた。
そして向こうの方から男のコのお父さんがやってきた。
男のコのお父さんは、とても男のコを心配していた。それはそうだ。
私「すみません、実は先ほど…」
と経緯を説明した。成り行きと、男のコの様子、順番を守ろうとしてくれていたこと。
私「怖い思いをさせてしまったのは私のせいでもあるので、申し訳ありませんでした。」
と頭を下げると、
お父さん『いえいえ、うちの教育方針ですし、きちんと並ぶよう教えているので…ありがとうございます。こちらこそすみません。』
と、救われる言葉をくれました。
私は最後にしゃがんで男のコに
私「怖い思いをさせてごめんね。お買い物、嫌いにならないでね。」
というと、男のコはにっこり笑って頷いてくれました。
そこにレジが終わったおじさん登場。
お父さんに、『こいつがこのボクに順番をゆずらねぇんだよ!こかわいそうによ!』と話しかけた。
お父さんは、『そうなんですね、それはどうも…』と言って去って行きました。
私は急いでビニールに詰めていたがギリギリ間に合わず、サッカー台の対面におじさん登場。いろいろ言ってきましたが、その間に詰め終えられたので、
なんか一言言ってやりたい!と思いましたが…
私「大声で怒鳴ってたら思い通りになると思わないほうがいいですよ。」
としか言えませんでした。
なんだか悔しいので、ニッコリ笑って「それでは〜」とお辞儀をして去りましたが。
後ろで入れ替わりに来たおばさんに絡み出して、
おばさんが『あなたのは子供に使う言葉じゃないよ!』
と言っていたのが見えたので、少しスッキリしました。
でも、子供の前でやらかしたのは事実。それを考えずに自分の気持ちを優先したのが失敗だったな、と思います。
でも、他人のふんどしでいい人ヅラしようとしてんなよ!と思いました。
長文だが読む価値あった
dqn返しとかよりもすっとした