コトメは病気レベルのブラコン。見た目は小柄な小雪って感じの美人なのだが、中学になるころにはハダカになって兄のベッドに夜の相手にくるような人物。
コトメを止めもせず「お兄ちゃんなんだから」と旦那を窘めていたトメも毒。ウトは空気。
そんなコトメと私が仲がいいはずもなく、カレカノ時代はことあるごとに嫌がらせをされてきた。水泳部時代に水泳着のある部分や下の部分をハサミで切られたり、男の出入りが激しい遊び女と噂を流されたり。
正面切ってケンカを売ってくるのではなく、周囲にあることないこと吹き込んで表面は仲よくしてますぅってタイプだった。
(ただし、カッとなりやすいので思い通りにならないと噴火する)
デートのたびについて来るorまちぶせは日常茶飯事だった。
兄が結婚すれば鎮まるかなと思っていたのだが、私たちが結婚するとブラコンは最悪のほうに進化した。
学生結婚だったし、質素に近しい者と親しい友人だけを招いてささやかにやったんだけど、友人たちがとても協力してくれて手作りにできるところは全部手作りでやることができた。コトメさえいなければ最高のお式だった。
ちなみにコトメは私たちのお式で
・まっしろなドレスを着て「私がほんとうの花嫁なのよ!」アピール。
・バージンロードを私と歩いて!と旦那に要求する。
・↑を旦那と私が突っぱねると大暴れ。式場の備品を壊した。
・あんなブスより私のほうが美人なのに!!と、本当のことだが私親の前で言っちゃったり。
など等、イロイロやらかしてくれた。
ウトメも出席していたが、ウトさん空気過ぎて役立たず。トメさん泣きながらコトメ擁護。壊した備品の弁償代は「コトメがカワイソウだから嫁実家が払うべき!」とか抜かしていた。
私たちが学生結婚に踏み切ったのも、こういう家族から逃げたかった旦那の心情が大きい。
うちは男系で、男兄弟が3人いるから私が婿養子をとる必要はまったくなかったのだが、「あいつらと同じ姓でいるのは耐えられない」と心療科通いの旦那が希望。うちの両親&兄弟からの反対もなく旦那は私姓に。
これがトメコトメは気に入らなかったのだろう。ウトは何も言わなかった。
このウトだが、私はいまだにウトが「ああ」「そうか」「はぁ」以外の言葉を話したところを見たことがない。
付属大だったから地元だったし、卒業後も地元に就職して暮らしていたのだが、アポなし凸はあたり前。テンプレ通りのことを一通りやられていた。
私実家が防波堤になってくれたこともあり(父も兄も弟も皆強面)適当にトメとコトメをスルーして暮らしてた。私が妊娠したときもあれこれやらかしてくれたが、ここでは割愛する。
大学を卒業してしばらくして、コトメはコトメにはもったいないくらい温厚で人当たりのいい年上の男性とド派手婚(私たちの結婚式のことは「びんぼー婚」ってずっとバカにしてた)をしたのだが、自分でお式をぶっ壊していた……orz
私たち夫婦もふたりで出席したのだが、旦那が卒倒しそうになった。
新婦が手紙を読んだんだけど、その内容が「お兄ちゃんに対するラブレター&兄嫁死ね」だった。
要約すると、
・本当はお兄ちゃんと結婚したい。
・お兄ちゃんとバージンロードを歩きたかった。
・お兄ちゃんが私を見てくれないから、こんなひとと結婚することになった。
(止めるなら今だからね!!後悔しても遅いんだから!!って感じ)
・おなかの子はお兄ちゃんの子!
(でき婚でした。旦那にかかった嫌疑を晴らすため親子鑑定までしました)
・あんな泳ぐしか取り柄のない河童みたいな女にお兄ちゃんはだまされている!いつか救い出してあげる。