旦那の都合で来年から転勤が決まってるんだけど、転勤先が義実家から飛行機
の距離になってしまい気軽に遊びにも行けないため、トメさんが、
「なら今年は一週間くらい義実家に泊まっていかないか」
と仰ってくださった。
私も仕事が忙しいし、子供も「婆ちゃんに会いたい!」と言うので夏休みの
スタート8月頭までの半月間、子供達を義実家に預ける事に。コトメちゃん家族
も里帰りする事となり、賑やかな宿泊プランに子供達は大喜びだった。
だが義実家に到着するなり、ウトさんが暴走し始めた。
子供達に向かって、
「俺は昔、○○社の役職持ちだった」
「俺が歩けば皆が道をあけた。俺は社長にも頼られていた」
と恒例の自慢話スタート。
トメさんとコトメちゃんが防波堤になろうと奮闘するんだけど効果なし。段々
子供達から笑顔が消えていった時、今まで黙ってたコトメ旦那が口を開いた。
「で、現状ただの爺さんなきみに、どういう権力が残ってるのかね?」
いきなりの上から目線にウト、ぽかーん。
しかもなんか、コトメ旦那の声が変。普段は低めなのに、この時のコトメ旦那は
ものまね芸人のコロッケみたいに高い声だった。
いきなりの事で黙るウト、更にコトメ旦那は、
「なんだい、減るもんじゃなし。ケチケチせずに言いたまえよ。自慢なんだろう。え?」
「まったく。こっちはきみの経歴なんぞに興味はないんだがね」
「だいたい田舎の支部の部長風情がグチャグチャピーピーと。うるさいんだよ」
ウト、自分の役職の実態(普段の自慢話では誇張していた)が知られていた事で顔真っ赤。
コトメ旦那になおも詰め寄られ、最後には自分の部屋に引きこもってしまった。
ウトが居なくなった後で、トメさんとコトメちゃんが大爆笑。子供たちも
「おっちゃん(コトメ旦那)、まゆみ様にそっくり!」
と大喜びだった。
私も普段からうるさかったウトが撃沈したのを見てスカッとした。
お泊り期間の最終日に迎えに行ったら、どうもブームになってたらしく子供達みんなが
「おやつの時間はまだかね。早くしたまえ」
「今日の夕飯はサンマだよ」「ひゃっはー!」
と謎のまゆみ様ごっこにはまってた。耳と顎に紙コップつけないといけないらしい。
トメさんも一緒になってやってたよ……。こうするとウトが静かだって喜んでた。
子供に聞いても「まゆみ様!」としか教えてくれないし、トメさんも子供達のマネしてる
だけでわからないらしいんだけど、まゆみ様って何なんでしょうか。
私もウト対策でマネしたいんだけど、検索して出てくるページはなんか違うっぽいんですが。
コトメちゃん経由で聞いてみることにします。
ショボい経歴しか誇れる事がなくて、家族に威張る事で自尊心を保っていたのに家族会みんなの前で馬鹿にされてその後それをネタにされ続けてるなんて。
かなり傷ついたのでは?
ま、自業自得だけど。