それを除けばいいお婆ちゃんだし、娘もお婆ちゃん大好きだけど
会わせないことになった。
娘が「ばあばのお家に行きたい」と泣くのが辛かったし、トメも
「孫ちゃんに会いたい」と言っていたようだけど、アレルギーに関しては
聞く耳を持たないままだったので、ウトがガードしてくれていた。
娘はウトも大好きなので、ウトにはこっそりうちに来てもらったりしていた。
トメも何とかしてうちに来ようとしていたみたいだけど、コトメも目を
光らせてくれていて、家凸されることもなかった。
娘が幼稚園に上がったある日、保育士さんから私に電話がかかって来た。
嫁子に急用ができたと言って、トメが娘を迎えに来ていると。
トメのことは保育士さんにも話してあったので連絡をくれたんだけど
私が急いで駆けつけたときには娘もトメもいなかった。
保育士さんが私に電話をしている間、トメは娘をガードしてくれてた他の保育士さんを
突き飛ばし、娘を連れ去ったとの事。
すぐに夫とウト、コトメに連絡し、保育士さんたちと探し回ったけど見つからず。
警察にと話している最中に、かかりつけの病院から連絡がきた。
孫がプリンを食べてしまったと言って、トメが娘を連れて行ったらしい。
看護師さんたちが気付いた時にはトメがいなくなっていたので、私に連絡したと。
続きます。
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病院へ行くと、真っ赤な目の娘がニコッと笑って「ママ」と言ってくれたけど、
びっくりするほど声がかれていて、唇やまぶたが腫れていた。
食べてしまったんじゃない、トメが自分で食べさせたくせにと思うと
悔しくて、怒りで全身が震えた。娘の前では何とか我慢したけど
先生に事情を話している間に耐えきれなくなり、泣いてしまった。
看護師さんや先生に慰められ「しっかりしなきゃ」と思った。
すぐにコトメが来てくれて、泣きながら謝ってくれた。ウトも仕事を
切り上げて来てくれたし、園長さんも駆けつけて、保育士さんとともに謝罪。
私の周りはこんなにいい人ばかりなのに、なぜ娘がこんな目に合うんだろう
と、やり切れない気持ちになった。
肝心のトメは連絡が取れないままで、どこにいるのかも分からなかった。
娘は念のため入院することになり、私は着替えなどを用意するために一度帰宅。
ウトも、もしかしたらトメが義実家に戻っているかもと帰宅した。
私が戻るまではコトメが娘についていてくれた。
家で準備をしていると、ウトから「トメが帰宅した」と電話。
私は我を忘れて義実家に乗り込んだ。ウトメが喧嘩をしている声が外へ丸聞こえ
だったけど、構わず突入。ぎょっとしているトメに往復ビンタし
「あんたは孫を殺す気か!あんたにとっては孫の命より、孫がプリンを食べることの
方が大事なのか!」というようなことを叫んだ気がするけど、よく覚えていない。
私は学生時代、ずっと合唱部だったこともあり、声が異常に通るから、ご近所にも
筒抜けだったと思う。トメは大泣きし、何だかんだと言っていたけどすべて
さえぎって、孫殺しだの人でなしだの物騒なことを永遠に繰り返した。
いつの間にか来ていた夫が私を止めるまで、ずっと叫んでいたと思う。
続きます。