例の如く俺の背中に張り付いて嫁トークスタート。
カウンセリングの際に、医者にこれまでの人生を話していて
これらの話を聞いてもらいたいと思う人はいるかと言われたんだと。
嫁「あ、sageさんだなと。多分ずっと聞いてもらいたかったんだって腑に落ちた」
それで一晩かけて話してくれた。
ほんの2、3才のころから嫁母は冷たくて、話しかけるたびに迷惑そうにされたこと。
嫁の祖父母は優しくて、自然と嫁が両親と話すことは減っていったこと。
幼稚園で母の日に折り紙で作ったカーネーションを渡したら、翌朝の燃えるゴミに入れられていたこと。
嫁が邪険にされるたびに祖父は嫁母を叱ったけれど、そのたびにあとで嫁が叱られたこと。
入り婿の嫁父は、母の言うことにも祖父の言うことにもはいはい言うばかりで何もしなかったこと。
小学校の時「自分の産まれてきたときのことを聞いてくる宿題」が出て、嫁母に聞いたら
「家の会社のことを総領娘の自分がやりたいと言い出した矢先、うっかり嫁を妊娠しておじゃんになった。忙しいばっかりでいいことなんてなかった」
そのあと、祖父や嫁父への愚痴と嫁母がどんなに敵だらけの中頑張っているかを延々語られたこと。
祖父が倒れて、嫁母が実質的に会社を取り仕切り始め、ますます嫁母が強権的になっていったこと。
気に障るとヒステリックに喚かれるのが嫌で、息を潜めて暮らしたこと。
祖父をみとった後、後を追うように祖母が亡くなり、家の中での居場所が無くなったと悟ったこと。
許される時間の限り図書館で過ごしたこと。
本に没頭している間は安らいでいたこと。
でも淋しくてどうしようもなく苦しかったこと。
嫁兄がノイローゼで帰省して、家の中で暴れるようになったこと。
このころ、いかにこの家から逃げるかを考えだしたこと。
高校生の時、担任が「もっと偏差値の高い大学を狙える、進学のことを嫁両親に相談しよう」と言われて
「そんなことをしたら大学進学自体を止められるかもしれない」と泣いて縋って止めたこと。
担任と学年主任、生徒指導教諭、スクールカウンセラーと嫁で会議を開いてくれて
「私はhomeが欲しい。今の家はただのhouseだ。そのために力を貸してください」と頭を下げたこと。
赤の他人なのに先生たちは必死になって考えてくれて、世界が開けたような思いだったこと。
大学に入ると学べる範囲が広がって面白くて堪らなかったこと。
就活を成功させて卒業後すぐに一人暮らしをするため、バイトと資格取得にも励んだこと。
生まれて初めて勉強の時間が足りなくなって、でもそれがとても嬉しかったこと。
就職が決まって一人暮らしを始めた日、「本当にこれで脱出成功したんだ」とほっとしすぎて腰が抜けたこと。
でもずっと何か淋しいままで、一生抱えていくものなのかと思っていたこと。
嫁「sageさんと付き合うようになってから淋しくなくなった。一緒にいるときは淋しくないし、会えない時も次はいつ何をしようかって思ったら淋しくなかった。
今回のことで少し淋しいのが戻ってきたみたいで辛かったけど、私今幸せです。聞いてくれてありがとうね」
嫁が今幸せだって言うのを聞いて、なんか俺が泣いてしまった。
そうしたら、嫁に聞いてるほうがしんどいような話だよねごめんねって謝られてしまった。
違うわ、俺の奥さんがすごい女だって尊敬して涙が出たんだわって言ったら
嫁「じゃあ褒めて褒めて」
ムツゴロウばりになでまくったら嫁が嬉しそうに褒められたーって泣き笑いして、
二人で鼻水垂らして泣きながら風呂入って寝た。
長々書いてしまって申し訳ない。
でも、誰かにこんな凄いやつがいるんだって知ってほしかった。
>>79
誰も泣かせに来いとは言ってねーぞコノヤロウ…職場出てから読めばよかったぜ…
これからも、もっともっと嫁さんの話を聞いてやりなよ
話せば話すだけきっと嫁さんの心が軽くなっていくよ
いい夫婦じゃないか
嫁さんが元気になるのもそんなに先の話じゃないよ、きっと
でも裏でちゃんと嫁実家への対策取っておけよ
悪意は忘れた頃にやってくるからな
せっかく軽くなった心を引きずり落とされない様に、事前に対策しておいたほうがいい