正月の宴会は母が全部一人で準備や手配をしてた。ある日、父『本当に好きな人と家族になって新年を迎えたい。出て行け』母「ならこの際…」私「えっ」→そこで…

ちなみに「当主の嫁」である祖母は体が弱く、私が物心ついた頃には寝たり起きたりの生活だった
祖母の世話は母がやっていた
だから正月は祖母+親戚の世話で疲れるんだ
私は私で、親戚が連れてくるガキどもの子守に追い回されていた
大みそかの夜に夜泣きする赤ん坊をおんぶして、除夜の鐘をきいたことは忘れられない

ところが私が中学2年の時、父は「本当に好きな人と家族になって新年を迎えたい」ということで
母と私は12月に入ったところで追い出された
父は不倫してて、相手が妊娠したのだ
もちろん慰謝料も養育費ももらったけど
私は、なんで父の家にこんなに尽くしていた母がこんな目に遭うんだとはらわたが煮えくり返った
でも母はあっけらかんと「(自分の実家に)帰ってもいろいろ面倒だから、この際、東京に出ちゃおうよ」
私びっくり「大丈夫!?」(田舎の中学生には、東京は外国レベル)
母「大丈夫大丈夫」(今考えると、大丈夫という根拠はなかったと思う)と、二人で東京に出てきた

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23: 22 20/12/26(土)03:19:17 ID:Zq.sm.L1

そして
私は転校した中学が冬休み中、母は仕事が正月休みに入った日の朝
母が起きてきて、私が起きてきて、トーストをかじりながら
「今日は28日かぁ……何かすることあったっけ」
「うーん……ないんじゃないかな」
そこで顔を見合わせる母と私
「お正月に、何もすることがない!!??」
夢のようだ
大事なことなのでもう一度
「お正月なのに、何もしなくていい!」
母、ウキウキと手を握り合わせて「ね、ね、そしたら年末だってのに映画とか行っちゃう?」
私「スーパー銭湯ってのにも行ってみたい!」
年末を遊びほうけて迎えた元旦
お屠蘇もおせち料理も何もなく、いつも通りにトーストとハムエッグとサラダと紅茶の朝食
大事なことなのでさらに繰り返し
「お正月でも、何もしないんだー!」えいえいおー!
あんな楽しいお正月は初めてで、「お正月は楽しい」ことが衝撃だった

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