母子の親の方は「子供が疲れているから仕方ないでしょう?緊急だ」「あなた達は男だから男らしく席を譲れ」と言い
 男達は「それはおかしい、こちらは指定席予約してるんだから勝手に占拠するな!」と言い争いになっており
 その内に一人の男がその場を離れ、少ししてから車掌っぽい人と共に帰ってきた
 車掌はしばらくの間母子を説得していたみたいだが、いい加減うるさくなったので俺は席を一時離れて避難
 少ししてから席に戻ると、男らがいた席には母子がほっとした様な顔で座っており、男二人はどっかに行っていた
母子が指定席券でも買うかゴネ得で席を取って、男二人は違う車両に案内されたんだろうか?
 ゴネ得って嫌だな〜と思いながら終点の目的地に到着
 迎えの親族が渋滞にハマり少し遅れると連絡があったので喫茶店で時間を潰そうと店に入り注文してたら
 先ほど揉めていた男の内一人が、今にも死にそうな顔で喫茶店にフラフラ入ってきた
 本当に死にそうな顔だったので、思わず大丈夫ですか?と声をかけて、先ほどあの車両にいて揉めているのを見た
 と話すと、男は堰を切った様にしゃべり始めた
何でもあの後、他の指定席車両に空きがあればそちらに…との事だったんだけど
 あいにくと帰省ラッシュの真っ最中なので空席は他になく、「後で係員に言えば返金するので…」と言われ
 混み混みの自由席に案内され放置されたらしい
 もう一人の男は途中駅が目的地だったので、男とグチりながらも「まあ仕方ない」と降りていったらしいんだが
 男の目的地は終点だったので、数時間の間、激混みの車内でずっと立ちっぱなし状態で
 前日まで忙しい仕事だった疲れもあって、疲労困憊の状態で俺がいる喫茶店で休もうと思ったんだが
それだけでも十分酷い目にあってるのに、運悪い事に席を乗っ取った母子とたまたますれ違ってしまい
 「ありがとうございました〜」と半笑いで言われ、思わず文句言おうと思ったがそんな気力もなく脱力してしまったとか
 その上男は、席を移動する際にスマホの充電器とお土産を元の席に忘れてしまい、母子と顔を会わせたく無かったから(会ってしまったけど…)
 終点まで待って取りに行ったらしいんだが、充電器もお土産もなく…恐らく母子が持って行ったんだなと思ったと
 正直俺も話を聞いてそう思った
 
	 
