それを夫婦で自慢気に話してくることに、結婚してまで親からお小遣いをもらうことを
恥ずかしいと思ってしまう私は不思議な思いしかなかった。
私の方はごくごく普通のサラリーマン家庭の娘で、大学を出たあと就職して
そこで知り合った旦那と社内結婚し、結婚後は系列会社のパートで働いていた。
そんな私に「結婚してからも働かなきゃいけないなんてかわいそう」
「時給880円?そんなお金の為に毎日働くの?信じられない!」
「お義兄さん(旦那)ってそんなに稼ぎが少ないの?どうしてそんなのと結婚したの?」
とのたまった。
ここまでくると怒る気にもならない。生きてる世界が違い過ぎてw
その義弟夫婦の生活は当然のように派手だった。
本人も自分たちはセレブな夫婦と口にすることもあって、
長期休暇のたびに義弟嫁のご両親と共に海外旅行をし、車を買ってもらい
最新家電も買ってもらい、いつのまにか生活費も援助してもらっていた。
義弟はついでのように新規分譲マンションも強請っていたようだけど
それだけは却下されたみたい。
いずれこちらにきて婿に入ってもらうということを言われていたそうな。
当然と言えば当然だけど、そういう女性を選んだ義弟と旦那はあまり兄弟仲は良くない。
旦那もまた、弟夫婦のことは別世界の人間のような感覚だったようだ。
義両親も一時期までは「いつまでも義親に頼るな」と息子(義弟)をこんこんと説教してたけど
今は苦々しい顔をしつつ婿に出したようなものと思って諦めてる状態。
が、人生一寸先は闇ってこと。
義弟嫁の父親が急死した。
亡くなって初めて分かったこと。
自宅は抵当に入ってて、相続放棄が妥当ってぐらい借金もあった。
お金がないのに見栄っ張りな生活は一族の共通項だったようだ。
セレブな生活は一気に家賃すら払えない状況になり
これからどうするんだろうと思ってたらいきなり我が家と義父母に援助の申請があった。
呆れて声も出なかった。当然断った。
義父は「一度ふたりでどん底を経験しなさい」と切り捨てた。
そしたら義弟嫁が突然モォォォォォォオオオオオオオンンン!!!!と泣いた。いや鳴いた。
その声に、深刻な場面なのにエヴァの初号機の咆哮や〜と思ったら
おかしくてたまらんかったが心の大爆笑を歯を食いしばって耐えた。
父親が急死したのは気の毒だとは思うが、それはそれ、これはこれ。
親が裕福なのは結構だけど、そこはラッキーゾーンと言うか
まずは自分たちで生活の基盤を作ってこなかったことの自業自得としか思わない。
正直今はザマァと言う気持ちより、今後こっちに迷惑かけないで!とそれだけ。