ある日、ヒサヨシくんがタクロウくんのアレルギーについて色々言っている場面に合いました。
「アレルギーっていうのはね、親が潔癖にしすぎたり、ニュー児の時に本来食べさせちゃいけないものを食べさせたことが原因で起こっている場合が多いんだ」
ヒサヨシくんはいつもウンチクを語っているので、またその一環かと思っていました。
「タクロウくん、君のお母さんは君に母ニューも与えなかったんじゃないかい?母ニューにはね云々…」
「それに生まれてから○歳までに動物園にいくことで、アレルギーが云々…」
「かわいそうにね、君はお母さんにそういった知識がないからアレルギーになったのかもしれない」
タクロウくんは気が弱いので言い返せず、うっすら涙目になっていました。
すると天然なサエちゃん、すごく明るい声で言ったんです。
「そっかぁ!ヒサヨシくんが健康なのって、小さい頃ずっと鼻くそ食べてたからなんだぁ!」
サエちゃんの一言に、ゼミ室にいた全員がぎょっとした目でヒサヨシくんを見ました。
「ヒサくん、小学校の時も鼻くそ食べる癖治ってなかったもんねー。
あ、覚えてる?家庭科の授業!ヒサくんが鼻ほじった手でお米といだから、それ見たマイちゃんがさーお米すりつぶす勢いで何度も何度も洗いなおしてたよね!」
周りの凍りつく空気にも気づかず、楽しげに話すサエちゃん。
「炊きあがったお米がね!私の知ってるお米とちがってなんかちっちゃいの!あれ面白かったねぇ〜。
2回めの調理実習覚えてる?今度はマイちゃんがぜーったい食材触るなってヒサくんに怒ってたよね!」
サエちゃん無双続きます
「あ、あとね、私、ヒサくんが鼻くそほじった手でそのままタロちゃんと腕相撲したのも見てたよ!
タロちゃん気づいてなかったけど、ついた鼻くそ、そのままタロちゃんの手についてたよね〜!教えてあげたらめっちゃ泣いてた!」
サエちゃん最強です!
「ヒサくんの好きだったカナちゃんがねー、ヒサくんが鼻くそほじった手でカナちゃんの机さわっちゃって、カンカンだったんだよー。
ヒサくん、カナちゃんに手紙で放課後呼び出されたって喜んでたときあったでしょ?あれ本当はカナちゃん、ヒサくんのことボコるっていってたんだよー」
そしてサエちゃん止めの一言
「そういえば、小学校の頃は頭と靴下は1周間に1回洗うから僕はエコです!って言ってたけど、今はちゃんと毎日洗ってる?」
もうここまで言ったら、ゼミ室の皆は後ずさってヒサヨシくんの周りに見えないフィールドができていました。
涙目だったタクロウくんも気づいたら引きつった顔で後退りしてました。
こんな出来事があって以降、ヒサヨシくんはサエちゃんを見ると怯えるようになり、頭の良さを見せびらかしたり、ウンチクを語ることはなくなったのでした。
言われた後のヒサヨシはどんな反応だたんだろ