「ここにいる皆で長縄の八の字跳びを1000回達成しよう!」
全員がポカーンとした。
「八の字跳び!?」「千回だと!?」
皆が皆、
「このおっさんは一体何を言ってるんだ?」
と思った。
実際に失笑が漏れたのだから。
そして、次に教師はこう言った。
「もし、1000回達成したら、この町で一番うまいと言われているラーメン屋に連れていって全員おごってあげよう!」
と発言し全員が大爆笑した。
しかし、この教師は本気だった。
そして、いざ挑戦が始まった。
体育の授業だけでなく昼休みなどの休み時間を使って。
しかし、真面目にやってたのは数人の女子のみで、ふざける男子も当然出てきた。
教師は度々雷を落とした。
全員が心を一つにしろ!と。
で、教師は、
「今まで教師生活を長く続けてきたが、未だに長縄の八の字跳び1000回を達成したことがないんだ。骨折する人が出てきたり、やる気がなかったり…。でも君たちなら絶対できると思うんだ!だから1000回やってほしい!」と語ってくれた。
当初は中々数が伸びなかった。
しかし、100を越えた辺りから、一人、二人と協力する人が現れ、500、600、700…と数字が伸びた。
この頃になると、クラスの心は
「絶対に1000回やるんだ!」
という心に変わった。
失敗する人がいても
「大丈夫大丈夫!次もあるから!」
と、全員が励まし合っていた。
そして遂に三学期の体育の授業にて、この教師の目の前で、長縄の八の字跳び1000回を達成したのだ。
その時の教師のあのガッツポーズは今でも覚えている。
本当に嬉しかったんだろうな。
で、約束通り、この町の一番うまいラーメン屋にクラス全員連れていってもらい、ラーメンをご馳走になった。
今日そのラーメン屋に行き、そこの店のラジオで今日は成人の日ということで20年前特集をしており、そういえば20年前もここに来たなぁと思ってカキコ。
あのときの担任の先生、元気かなぁ〜
いや完全に病気ですからね。
生徒を骨折させたことがあるのに、それでもその意味不明なチャレンジを続けたのか
頑張るのは生徒であって、自分はわーわー言うだけなのに
骨折したのは長縄が原因ではなく別件で。
分かりにくくてスマソ